2021 12.07

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焼津の歴史がぎっしり!風情溢れるぬかや斎藤商店

浜通りで水産加工品を製造販売している「ぬかや斎藤商店」さんにおじゃましてきました。

浜通りは南北1.5kmと伸びている「焼津水産業発祥の地」と呼ばれる街道です。そこにたたずむ風情溢れるぬかやさんで笑顔が素敵なお二人に出会いました。

100年以上の歴史を持つ水産加工業の老舗

今では水産加工品を製造販売している「お店」として知られているぬかやさんですが、もともと小売はしておらず、長年工場として歴史を重ねてきました。

ぬかやさんが小売店として販売を始めたのは意外にも15年から20年ほど前。水産加工業を始めてから100年以上、何代も続く歴史の中で、今のご主人が小売店を始めました。

小売を始めた当時のことをお伺いすると


「販売という販売はしてなかったね。表に佃煮ありますという看板だけは出して、欲しいと言われたら裏からもってきて販売していたよ。だんだんと頼まれることが増えてきて、木箱や冷蔵のケースを出してお店っぽくなってきたかな。」

と教えてくださいました。

歴史を感じる建物

ぬかやさんの建物は、いわゆる「うなぎの寝床」で細長い造りになっています。入り口からまっすぐ土間が続き、その周辺に商品が並べられています。さらにその先には工場が続き、そのまま裏口までつながっていて、その長さは100mほどあるそう…!

土間の先にある、ご主人が作業をする工房は風通りがよく、ふわっと魚の香りがします。

お店の入り口には両側の柱に溝があり、高波の時にはこの溝に板を落とすことで、海水が家の中に入らないよう防いでいたそうです。海が近い浜通りならではの工夫です。焼津の歴史と文化を感じるポイントの一つです。

お土産におすすめ!店主イチオシ商品

①かつおのなまり節

新鮮さと脂ののりにこだわったかつおのなまり節。

なまり節は生のかつおを捌いた後加熱し、一度だけ燻製した加工品です。
皆さんご存知のかつお節は、この燻製を何度も行いカチカチにしたものですが、なまり節は一度だけ燻製しているので、身をほぐして食べることができます。

ぬかやさんのなまり節は、窯から出てすぐに真空包装しているので生臭さもほとんどありません。冷蔵保存すれば一ヶ月は美味しくいただくことができるので、幅広い方に喜んでいただけますね!

ほぐしてそのまま食べてもよし、サラダにしてもよし、煮付けや炒め物のだしとして使うもよし!中でも「さっと湯を通し、ほぐした後、そのままお醤油をかけてわさびをトッピング」がオススメです!素材本来の味が引き立つので生姜や刻みねぎなどお好みでトッピングして食べてみてください。

②真鯛のかま

「かま」と呼ばれる胸びれの周囲の部位を味噌で漬けた商品です。胸びれには、魚が方向転換するときに使う筋肉があるので、程よく脂がのりプリッとした弾力が印象的です。ぬかやさんでは真鯛の「かま」の中でも大振りの「かま」のみを贅沢に使用しているそうです!

さすが、ぬかやさんの中でも1、2を争う人気商品です。

切り身をガーゼで挟むことにより、ゆっくりじっくり味を染み込ませているそうです。調理をする際にはこのガーゼを外すことで、余分な味噌が取れ、真鯛が焦げてしまうことを防げますのでぜひお試し下さい!

③銀鱈の粕漬

身はふっくら、柔らかく脂ののった特上の銀鱈を使用。焼津の銘酒である「磯自慢酒造の酒粕」と駿河湾の海洋深層水にゆっくりじっくりと寝かして漬け込まれた優しい味わいになっています。

召し上がる際も、特に味付けもせず焼くだけでおいしくいただけます。

発酵によって旨味が増すことはもちろん、栄養も凝縮され健康や美容にもいいので、女性にもおすすめの一品です!

港町焼津の人々に長く愛されている魚河岸シャツの魅力とは!

魚河岸(うおがし)シャツを皆さんご存知でしょうか?

大正時代、焼津の漁業関係者が名刺がわりに交換していた「屋号入りの手拭い」。その手ぬぐいを縫い合わせて着ていた「手ぬぐい襦袢(じゅばん)」が時代とともに進化してきたものを魚河岸シャツと呼んでいます。

ぬかやさんの2階では、様々な魚河岸シャツが展示、販売されています。

実はその魚河岸シャツには「生地」「染め方」「デザイン」「形状」「製造」の5つが定義されており、この定義を守って作られた魚河岸シャツには認定証が渡されるそうです。

お店を営業している娘さんはこのことを教えてくださった上で、

「でも1番大事なのは使っている人の気持ちや使い心地だと思う。例えば小さいお子さんを抱くことの多いママさんが着るには胸元が開きすぎているし、女性が着るには薄くて透けやすい綿100%の手ぬぐい生地または浴衣生地を使用しなければならないと決められているの。もちろん昔ながらの伝統を守っていくことは大事だけれど、魚河岸シャツをより多くの人に知ってもらうために、進化してきた現代のものを取り入れて、着心地で皆さんに選んでもらえたら嬉しい。」

と魚河岸愛の溢れる想いを聞かせてくれました。

長年、地元の人に愛されてきた水産加工品と魚河岸シャツに出会えるお店「ぬかや」。
皆さんもぜひお二人に会いに足を運んでみてはいかがでしょうか。

名称
ぬかや斎藤商店
電話番号
054-628-4239
営業時間
10:00〜17:00
定休日
日曜日
Instagram
@nukayacchi
ホームページ
https://www.nukaya.jp
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